【用語解説📖】森の画家たち──バルビゾン派とは

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19世紀フランスの美術史を語るとき、「バルビゾン派(École de Barbizon)」は欠かせない存在です。

彼らは都会のアトリエを離れ、大自然の中でキャンバスに向かいました。

農民の生活や森の光景を、飾らない筆致で描いた彼らの作品は、後の印象派にも大きな影響を与えています。

ここでは、その誕生の背景から代表画家、そして代表作までを初心者向けに解説します。


目次

誕生の背景

19世紀前半、フランスの美術界はまだアカデミー(美術学校)主導の古典主義が主流でした。

サロン(官展)では、神話や歴史を題材にした絵が高く評価され、自然や日常生活は「格下」の題材と見なされていました。

しかし1820〜1830年代、フランス社会は産業革命の進展や都市化が進み、人々の生活と自然との距離が広がっていきます。

そんな中で、自然を直接描きたいという思いを持つ若い画家たちが現れました。

彼らが集まったのが、パリの南東約60kmに位置するフォンテーヌブローの森の近くにある小村「バルビゾン」。

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