ユニクロ×バスキア|現代アートとファッションが出会った、意外な名作Tシャツ

引用:ユニクロ公式|UTアーカイブ UT ジャン=ミシェル・バスキア
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「ユニクロのTシャツのイラストなんて、ただ有名なキャラクターを採用しているだけ」と思っていませんか?

実は、あのジャン=ミシェル・バスキア(1960−88、アメリカ)と、日本が世界に代表するあの大企業ユニクロがコラボしていたことをご存じでしょうか? 世界的な現代アーティストと、日常に寄り添う日本のファストファッションブランド。この意外なタッグが実現した背景には、「アートをもっと身近に」というユニクロの哲学と、バスキアの作品が持つダイナミックながらも確かなメッセージ性がありました。

本記事では、バスキア×ユニクロのコラボの魅力、実現した背景、そしてそのTシャツを着る意味について掘り下げていきます。


目次

ジャン=ミシェル・バスキアって誰?

引用:ジャン=ミシェル・バスキア – Wikipedia

バスキアは、1980年代のニューヨークで活躍したアメリカ人アーティスト。もともとは路上の壁などにストリートアートやグラフィティなど、悪く言えば”落書き”を描いていた彼ですが、後にそれらに書かれた詩的な言葉や絵の構成などがアートギャラリーで注目され、一躍現代アートの旗手として評価されました。

彼の作品の特徴は、原始的な線と文字、頭蓋骨や王冠といったアイコン。そして、差別や政治、社会に対する怒りやメッセージを、鮮烈な色と構図で描き出します。特に、貧乏と裕福、白人と黒人など、対比的な構造を多く取り入れており、これは「対立的二文法」と呼ばれる技法です。

《シエナ》(1984)

引用:Sienna, sperone westwater g – Jean Michel Basquiat | Wikioo.org – L’Enciclopedia delle Belle Arti

27歳という若さ、しかも薬物の過剰摂取という、彼なりの苦悩を抱えていたのであろう理由で亡くなってしまいましたが、今もなお多くのアーティストやファッションブランドに影響を与えています。


なぜユニクロがバスキアと?

ユニクロは2003年から「UT(ユーティー)」というTシャツブランドを立ち上げ、アート・ポップカルチャー・アニメなどとコラボを重ねてきました。

ユニクロは2013年からニューヨーク近代美術館(MoMA)とパートナーシップを結び、そこから現代アーティストのライセンス使用がスムーズに進んだと考えられます。バスキアの作品は、アートスター社(Artestar)というライセンス管理団体が権利を管理しており、ユニクロはそこから正式にデザイン使用権を得ています。

つまり、「MoMAとつながっていたからこそ、世界的アートを手の届く価格でTシャツにできた」わけです。自らの信条・生き様をアートで表現し、かつ根強く世間に受け入れられたバスキアのアートを我々も気軽にファッションに取り入れることができるのは、ユニクロ様様というわけですね。

ちなみにユニクロは他にも様々な絵画作品を採用しており、例えば印象派を代表するモネや、絵の具を連続して垂らした点や線で完成させるジャクソン・ポロック、抽象でシンプルな絵が有名なモンドリアン、他にもピカソ、ゴッホなど、名だたる画家たちの作品を、ユニクロではファッションとして楽しむことができます。

いつかは他のコラボTシャツの紹介であったり、実際に購入し、着てみてのレビューもしてみたいなと思います!


バスキアTシャツはなぜ人気?

☑️ デザインの力

バスキアのアートは、ビビッドでエネルギッシュ。王冠やスカル、言葉の断片がちりばめられたデザインは、ただのプリントではなく“思想をまとう”ような感覚を与えてくれます。

☑️ ストリートファッションとの親和性

実はバスキアは、シュプリームやコム・デ・ギャルソンなど、ストリート系ブランドにも多くの影響を与えてきました。そのため、彼のデザインは「ファッションとして映える」ことがすでに証明済み。ユニクロも例に漏れず、1枚で強い存在感を放つTシャツに仕上がっています

☑️ 手に取りやすい価格

通常、アートTシャツというと何千円〜何万円するものですが、ユニクロでは約1500円〜2000円台で購入できます。アート初心者でも、気軽に「着るアート体験」ができるのです。


どんなラインナップがある?

ユニクロはこれまで数回にわたってバスキアコラボを展開しています。

内容特徴
2017年バスキア×ウォーホルUT二人の合作をデザイン
2020年単独コレクション王冠やスカルなど代表作が中心
2022年再構成シリーズより現代的・モノトーンにアレンジ

すでに完売しているアイテムも多く、メルカリや中古市場でも人気が継続しています。

なお、2017年に「バスキア×ウォーホルの合作」のコラボ作品がデザインされているように、実は、バスキアにとって同じく現代アーティストのアンディ・ウォーホルは心許せる数少ない友人の一人でした。

1996年には映画『バスキア』が公開されており、そこでもウォーホルとのかけがえのない友情のシーンが映し出されています。

また、ユニクロはウォーホルの絵画ともコラボしております。

引用:ユニクロ公式|アンディ・ウォーホル UT/リラックスフィット

アートをもっと日常に

バスキアとユニクロのコラボは、単なる企業戦略ではありません。それは、「アートを飾るものから、着るものへ」「美術館の外でも、芸術は楽しめる」というメッセージでもあります。

部屋に絵を飾るように、自分の体にアートをまとってみる——。そんなライフスタイルを気軽に始められるきっかけとして、バスキアTシャツはぴったりです。


【まとめ】現代アートを代表するバスキアをファッションで楽しめる

● ジャン=ミシェル・バスキアは現代アートの象徴的存在
● ユニクロUTはMoMAとの提携を通じて、アートとのコラボを実現
● バスキアのTシャツはデザイン性が高く、価格も手ごろ
● アートを身近に感じるための、第一歩としておすすめ

私個人、ワンポイントでさえも嫌うくらい、とにかく無地の服しか選んできませんでした。しかし今回、身の回りのアート作品を調べる内、ユニクロのUTというシリーズを知り、バスキアをはじめ様々な絵画をTシャツのデザインとして取り入れていることを学びました。

巷には恐らくリスペクトも、そもそも知識もないような有名絵画をオマージュしたような服であれば溢れるほど存在しているでしょうが、ユニクロというブランドなら、安心して買うことができます。

本文中でも申し上げましたが、絵画作品が取り入れられたTシャツというのは興味があるので、今後ショッピングモールなど行った際はユニクロを覗いてみて、コラボTシャツを探そうと思います。

そして、もし気に入れば、実際に購入した上でのレビューもしてみたいと思います。

それでは、この辺で。ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

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